14.ひらいていた扉

好奇心旺盛で、見聞きしたことはすぐに吸収できた高校時代、好きな番組のひとつに「アメリカ横断ウルトラクイズ」がありました。

アメリカ横断ウルトラクイズの福留功男さん

高校内に勝手にクイズ研究会を立ち上げ、毎日一問ずつ勝手に壁に問題を掲示し、放課後は勝手にクイズ大会を開催していました(笑)。

高校3年生のある日、そのメンバー2名を誘って、高校生版ウルトラクイズの予選に軽い気持ちで参加しました。

関東地区の予選会場は西武球場。大型スクリーンに出題される10問の⚪︎×クイズで参加者たちは振り落とされていきます。

まさに私が参加した年の高校生クイズ!

たとえば、こんな問題がありました。

「花王石鹸の『花王』は、「顔を洗う」ことに由来する。⚪︎か×か」

今でこそインターネットで調べることもできますが、当時はなかなか知り得ないような雑学ばかりが10問続きました。

ところが、冴えまくっていた私たち3人は、直感と運に助けられ、その10問をクリアして勝ち抜き、県代表決勝戦に進出します。

ここで私たちは大いに動揺してしまいました。

「千葉県代表になっちゃったらどうしよう!」

ひとりは、この日予選に参加していることを家族に伝えておらず、もうひとりは、仮に代表になった場合、家族の承諾を得られるか不安がありました。

一日だけで終わるなら参加して良いと言われた私は、代表になどなれば反対されることは目に見えていました。

「でもきっと、このあとの問題も難しいだろうから無理じゃない?」

戸惑う私たちの目の前で、ひと足先に他県の代表決定戦が始まりました。出題される問題は、⚪︎×ではなく、早い者勝ちの解答式。

私たちは見物しながら、さらに動揺しました。得意分野が違う3人、答えが瞬時に、代わる代わるにわかってしまったのです。

3人の気持ちはひとつになりました。

「これでは勝ち抜いてしまう!」…(苦笑)

目の前に扉がひらいていました。あとは私たちが一歩を踏み出すだけでした。

でもそのときの私たちは、事を大きくしてはまずいと判断し、全会一致で、わかっても解答しないと決めたのです。

そして、千葉県代表の決定戦、目の前には福留功男さん、やはり答えは瞬時にわかるのに、答えられないくやしさたるや…!(苦笑)

それでも、お嬢さんたちは、無事に代表に選ばれることなく帰宅できたことに安堵し(笑)、充分楽しめたとおおいに満足しながら、帰路に着いたのでした。


自分の目の前に、チャンスの扉が大きくひらいていたのに、その一歩を踏み出さないと決意した思い出です。

まだ保護下にある年頃のこどもは、こどもを守ろうとする家族の意向に沿わざるを得ません。そんななか、私の意志は度々それとはまったく違うほうへと動いていきました。

自らの個性のもとに自主的に生き始める年頃のこどもたちも、こどもを守りたい保護者たちも、それぞれの立場でその駆け引きに悩むことと思います。

好奇心をもって様々な世界を見てまわりたい私の気持ちは、家族によって抑えつけられていました。そして、反作用の原理は、物質界に限らず、目に見えないところでもおおいに働きます。

心身ともにエネルギーに満ち、羽ばたきたくてたまらなかった若かりし私の中で、フラストレーションはどんどんたまり続け、のちの私を大きく動かす力となったのです。

母もかつてを振り返り、「あれだめこれだめって抑えつけすぎたから、こうなっちゃったんだろうと思うわ😅」と、いまだにこぼします(苦笑)。

ですがこの当時にも、自分でこの家族を選んで生まれてきた、自分から望んで生まれさせてもらった、という私の確信が、もがく私を俯瞰し、私の気持ちを救ってくれました。

家族は愛をもって私を育ててくれましたが、過保護で過干渉で、正直なところ行き過ぎではと思うことも少なくありませんでした(苦笑)。

相手のためのつもりの愛や思いやりも、実はひとりよがりで一方的で、自分を満足させるに過ぎないこともあり得ます。

でも仮にそうだったとしても、私は、そうした環境で育つことが自分に必要だと、どこかで悟っていました。やりたいことを奔放にやらせてくれる、自主性を重んじる家庭では、いまの私にはなり得なかったのです。

これは皮肉でもなんでもなく、心からあらためて、私を生まれさせてくれた、大切に育ててくれた家族に、感謝しています💗

こうして物語は次に続きます。

皆さんの物語のなかで、今日という日はどんな日でしょうか。どうか少しでも楽しく素敵な日でありますように✨

こちらにつづきます↑

コメントを残す