7.I’m flying!

榊原郁恵さんのピーターパン

わが家は常に、気難しい祖父の機嫌ひとつで、瞬時に緊張感がMAXに振り切れるスリルに満ちていました。そういうおじいちゃまたちが、昭和の時代には、当たり前のようにいたものです。

私が幼稚園児だった頃、女優さんのように美しくやさしい叔母(A•ヘップバーン似!)が結婚して祖父母のもとを離れ、その後祖母の入院を機に、両親と私は祖父母と同居するようになりました。

祖母は明るい人でしたが、典型的なお姑さんの顔も持っていました😅 母は材木屋のお嫁さんということもあり、大変なことは多かったはずですが、のちには祖父母を丁寧に介護し、二人を見事に看取ってもくれました。

母は、まさに一家の太陽のような人で、祖父の虫の居所が悪いときも、私は母の明るさにずいぶんと救われた一方で、明るい顔をした教育ママでもありました(笑)。

学校の予習復習宿題以外に、他の教材にも毎日取り組ませるのですが、その促し方がポジティブ!

おかげで私はゲーム感覚で自主的に勉強を進めるようになり、成績は良く、喜ぶ母の思惑通り、まんまと勉強好きなこどもに育ちました(笑)。


そんな母は時折、私を映画やミュージカルにも連れて行ってくれました。それもきっと情操教育の一環で、材木屋さんのお嫁さんにとっては良い気分転換にもなったのでしょう。

ある日、榊原郁恵さん主演のミュージカル「ピーターパン」を観に、新宿コマ劇場に行きました。

ピーターパンの売りはご存知のとおり、宙乗り、フライングです。

すぐ目の前で生き生きとダイナミックに飛び回る郁恵さんのピーターパンに、こどもの私はすっかり興奮!!

私のハートもピーターパンの姿にぴたりとリンクして飛び跳ねるなか、思い至りました。

こんな素敵なお仕事もあるんだ!!😍

終演後、興奮はまるで冷めやらず、新宿から千葉に帰る間、ミュージカル俳優になりたいという気持ちがどんどん高まりました。

その横で母はきっと、「せっかく勉強好きな娘に育ったのに、これはしまった!」と苦笑いしていたはずです(笑)。

帰宅後、荷物を玄関に置いた私は、すぐに縄跳びで体力作りを始めました。

「みわちゃん、将来はミュージカルスターになるの?すごいわね!😍」

ファン第一号の祖母がさっそく褒めてくれるなか、興奮がおさまらず飛び続ける私の頭の中には、その縄跳びの先に、宙乗りしながら歌い踊る自分がいました。

満ちあふれたやる気は、次の日も、また次の日も、私を縄跳びに向かわせました。もう、わくわくしっぱなしです。

それを見ていた母が、「これはいつまで続くか楽しみだわ!🥰」と言ったその次の日…外は雨。

雨は、私のやる気を見事に冷まし、百恵ちゃんのように縄跳びを足元に置いて去った(どこから?!🤣)私は、絵に描いたような三日坊主となり、ふたたびいつもの日々に戻ったのでした(苦笑)。


ところが、このミュージカル俳優への道にはつづきがあります。

小学生の私が開けたその扉は、あのとき閉ざされたわけではなく、実はその後も歩みを進め、ミュージシャンとしてステージで宙乗りの夢を叶え、さらにはミュージカルの舞台に立つことになります。

道はまっすぐではありませんでしたが、未来に続いていたのです✨

好奇心というものは、自分が自分らしく生きるための道標であるように思います。この世の無数の選択肢から、自分が幸せになれるものを、好奇心が選び出してくれるのを度々感じます。

日々、わくわくと明るい気持ちになれる様々ななにかは、私たちが人生を渡りゆくための追い風にもなってくれます。

こどもにとって、未知のことばかりのこの世は、毎日が好奇心の連続、活力に満ちたこどもは素直にその好奇心に従います。

一方で、この世でキャリアを積んできた私たち大人は、何かに好奇心を抱くと、その経験と知恵から勝手な見立てをし、諦めることが多いものです。

でも、この世のことをあらかた知り得た気になっている私たち大人だって、たかだか数十年生きてきた程度で、実に壮大なこの世を思えば、まだまだ知らないことばかり😅

大人になってから抱く好奇心こそ、宝物です。諦観などせず、わくわくする気持ちを大切にして、ほんのひとときでもいいんです、ご自分を喜ばせてあげてください😉

皆さんの日々が、そんな喜びに満ちたお健やかな毎日でありますように✨

物語は明日につづきます。

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